合格体験記の読み方

主に各予備校や、出版者などから出ている合格体験記と呼ばれるものが、
どんな試験のにも存在するはずで、ほとんどの人は、見たことがあるでしょう。


当たり前ですが、鵜呑みにしてはいけません。
というか、ほとんど参考にならないものの方が多いです。

読んでいて、ちょっと待てよ!と思う部分があるでしょ?
ないなら自分で突っ込みいれてください。
それを意識しながら読まなきゃ駄目です。


でも、使い道は、あるんですね〜。
あなたも無意識にそうやって使ってるかもしれませんよ。


まず、鵜呑みにしてはいけないというのは、
合格体験記というのは、その人が「こうしたら合格できた」というものであって、
「あなたもこうしたら合格できるよ」というものではありません。

このレベルまで一般化して、「あなたもこうしたら合格できるよ」と言えるのは、
ある程度検証されていないと、あてになりません。

たった一人だけ、「こうしたら合格できた」といっても説得力は、少ないんです。

世に出回っている「ハウツー本」の方がそういう意味では、参考になります。


注意する所は、予備校から出ている合格体験記を読む場合、
多くが予備校の宣伝として使われますので、
まず、予備校を賞賛しているような部分などは、
フィルターにかけて読む必要があります。

複数の予備校に通ったりして、どこが良かったかと客観的に書いてあるのならともかく、
予備校の宣伝に使われるので、それも本当か分かりません。

とはいっても、全て予備校関連の情報を無視するのではなくて、
主観で書かれてある項目を無視すればいいのです。

予備校の特徴や、各講座の特徴、役に立った点、講義の内容、進め方などが、
具体的に、参考になる形で客観的に書かれてあれば、
比較材料にもなるし、参考にもなります。

(ただし、行く予備校を決めるなら、行った人に聞くとか、
直接出向いてガイダンスなどを受けた方がいいです)


同じように、どのような問題集がどのような点でよくて、
いつの時期にどの目的で使ったのかということや、
問題集の内容、など具体的に書かれてあれば、それも参考になります。



次に、書いた人のバックグラウンド、経歴は、どうなっているのか です。

例えば、
「中学からエリート有名進学校で高校もトップで東大に入り、難関資格試験も合格!」

こんな人の合格体験記やノウハウ本というのは、
我々凡人には、ほとんど参考にならないでしょう。

相当に多いんですが・・・・。


考え方からして違うからです。

天才肌の人が周りにいますか?
私は、いました。

完全に努力では他の人に劣っているのに、
恐ろしく頭がイイ人。
勉強ができるという前に、頭がいい人です。

はっきりいって、考え方についていけません。
(でも、勉強を教えるのは恐ろしく上手かったりします)

思考回路が全く分からないんです。
読んでも、せいぜいこういう頭のいい人もいるんだなっていう程度です。


合格体験記には最低限、出身校だったり年齢だったり、
多少のその人の情報があるはずです。

TOEIC満点の人の合格体験記でも、海外に何年も住んでいたりしたら、
読み方変わってきますよね?

大学受験でも進学校出身だったりすれば、高校一年またはそれ以前から、
ちゃんとした対策を練って勉強している可能性が高いですし、
周りもレベルが高いので自然とそうなります。

一年間だけの期間では比較できません。

浪人か現役か、でも見方が違います。


その当たりも考慮してみては、どうでしょうか。


また、合格体験記は、普通合格した直後にかかれます。

つまり、試験勉強を振り返ってかくというよりも、
試験前の直前期を主に書くことが多いです。

直前にやった内容が異様に強調されてることも少なくありません。

さらに、体験記は多数の人に見られるのもあって、
自分を過大評価して書く傾向もあるようです。

つまり、実際にやっていた勉強時間よりも少なく書いて、
頭がいいということをアピールしようとしてしまうこともあります。

嘘をついていなくても、明らかに少ない勉強時間だったり、
難関資格試験などに独学で合格したなどと書いていては、全く参考になりません。

それは、本当にその人が偉いだけです。

因みに東大合格者の平均勉強時間は、恐ろしく少ないです。
睡眠時間も圧倒的に多いです。
ついでに、関係ないですが親の平均所得も東大がトップクラスです。

まぁ、悪魔で平均ですから。

割合的に、如何に小さい頃からエリートだったのか、
頭がいい人が多いのか分かります。

(東大合格者の意見が参考にならないわけじゃありませんよ!
最下層から努力に努力を重ねて合格した方もおられます。)


もっとも役に立つのは、苦労話です。

なぜか?

苦労話を読むとやる気が出ます。

この人は、この試験のために○時間勉強してたのか!
俺もやるぞ!

ってな感じにもなります。

内容が嘘か本当かはともかく、下から這い上がってきたような苦労話は、
参考になると言うより、やる気をだすスイッチとなり、
加速させるターボにもなります。

私が受験時代の場合は、以下の二冊です。

代ゼミの吉野先生(会ったことないですよ)が書かれた、
だからおまえは落ちるんだ、やれ!

中卒から司法試験に合格した大平光代さんが書かれた、
だからあなたも生きぬいて

これらを手元において、起爆剤としていつも読んでました。


あなたも、何かやる気の出る体験記を一つでも置いておくといいかもしれません。



結局の所、私が合格体験記に求めるのは、参考になる部分として、
予備校、講座や問題集、参考書の客観的で詳しい内容情報と、
それを見て、どれだけ自分を奮い立たせることができるかということです。

一番重要なのは、主観的情報を無視することで、
客観的に書かれた部分を主に参考にするということ。


実際には、合格体験記で一冊の本が書けるくらいの体験を皆しているわけです。
でも、実際には多くて数ページ、少ないときは数行で書いているのです。

これだけで、参考にしろと言う方も難しいのです。

合格体験記やハウツー本は、全部鵜呑みにするのではなくて、
私のサイトやメルマガも含めて、フィルターにかけて読んでください。