資格の落とし穴
一般的に資格はたくさん持ってた方が当然有利です。
有利というのは就職とか転職とか、昇給、昇進などですね。

ただ、時には思わぬ方向へはたらいてしまうこともあります。
ここでは、その例をいくつか紹介します。

私が実際に体験したことではないですが、見たり聞いたりして調べたことなので、
参考にはなると思います。


私は資格は武器になる、自分を売り込む効果的手段であり、自分の能力を証明することができるといってきた。
でも、どんな資格でも片っ端から受けていってたくさんとればいいって言うもんでもないですね。

取得しても邪魔になるということはまずないと思いますが、
どんなにレベルの低い(一般的に簡単な)資格でもそれなりの時間は必要になるわけです、

だから、合格してもその後の人生に全く役に立たないであろう、
人生に活かせないであろう資格をむやみに取っていくともっと重要なことが出来なくなる可能性があります

ただし、資格取得を趣味として勉強する人は別です
これも一つの考え方だと思います、あなたの就職などには役にたちにくいが教養として、趣味として
知っておきたいことを勉強して資格をとってみるというのもいいでしょう。
(数学検定、漢字検定、料理関係、歴史検定 など)



なかには、簡単な資格を次から次へと取得し自慢しようとする人もいますが、
そういう人は資格を取得すること自体が目標となっています。
その先を考えなければならないのに・・・

資格をたくさん取ろうとすることは全然悪いことではありませんが、
とった後その資格をどう役立てるのか、どう活かすのかの方がはるかに重要です。

100の資格をもっていてそれらを活かせてない人と、
一つしか資格をもってないけど十分その人のために活かせているのであれば、
後者の方が有意義なのは言うまでもないですね。
人によるというのもあるかもしてませんが。

取れ得る限りの資格を全てとって資格評論家にでもなるのであれば分かりますが、
なにも目標がないまま漠然と取ろうとしてもあなたのためになるわけではありません。
ただの「資格マニア」です。

言っておきますが、私は「資格マニア」は相当尊敬してます。
というか、個人的に、そういう向上心を持った方は大好きです。

繰り返しになりますが、趣味で資格を取ろうとする人や、
自分の生活に役立てる、教養を高める などきちんとした位置づけが出来ている人は問題ありません。

当然ですが、どの資格だったら活かせるかは人によって違ってきます。
資格にも得するもの、損するもの、役立つもの、役立てないもの、
また、時代により流行(浮き沈み)もあります。

そこで、今度「資格の選び方」のようなコンテンツを作る(かもしれない)ので詳しく解説しようと思います。



では、ある人の話を紹介しましょう。


学生はとくに気をつけろ!


学生のときに就職に有利であろうとおもって、
履歴書にはとてもとても書ききれないほどの資格を取得した男の人がいます。
彼は自慢気に、履歴書の資格欄に取得した資格を無理やりはみ出してでも書きます。

しかし、面接官の反応は様々です。
「こんなに資格をとってすごいね」
と関心して、誉めてくれる人もいれば、

「こんなに資格をとって何の役に立つの?何を考えてこんなに取ったの?
と皮肉をいって突っかかってくる場合もあるらしいです。
(きちんと自分の信念を説明できれば問題ないでしょう)

無駄と思える直接関係ないような資格をたくさんとって、
時間を浪費しているというような悪印象を与えてしまうこともあるということでしょうか。

「能ある高は爪を隠す」じゃありませんが、
ときには、「資格」を隠すことも考えた方がいいかもしれませんね(笑)。

まぁ、でもこんなことはほとんどないでしょう。
だいたい、資格を多く取得して努力したことを認めてくれないよう面接官はこちらから願い下げです(笑)。


じゃ、もう一つ例を。

学生時代(就職してからでも)にがんばって簿記2級を取得した女の人の話です。
彼女は、本当は事務がやりたくてそちらの希望を出していたのに、
簿記の資格(能力)が認められて経理のほうに回されました。
他にやりたいこと(仕事)があるのに、強制的に資格をもってたからやりたくない(興味がない)ことをやらないといけなくなりました。
その人にとっては資格が招いた損です、でも本当に会計、経理に興味があれば資格万歳だったんですね。
これは他の資格でも考えられることですね。

だから、資格を選んで取るということは重要なんです。
なんでもかんでもたくさん取ればいいわけではないことが分かっていただけましたか?

学生などが将来を見据えて、資格取得を考えたとき、
本当に興味があるのか、今後に活かせるのかなどをよく考慮しなければなりません。




他に気をつけて欲しいことは、資格は決してあなたを保証してくれるわけではありません
「この資格をもってるから必ず就職(収入)がある」とは限りません。

次のような例もあります。

「国家資格は価値がなくなり、職を失った。国は損害2億4400万円を賠償せよ。」
この訴えに対し、東京地裁は2002年9月「請求棄却」の判決を下した。

原告は元船舶通信士ら16人で、モールス無線などを担当していました。

しかし、近年衛星通信を使う新制度の導入とそれに伴う法改正により、
通信士資格の価値が激減していました。

判決は、
「国家資格を持つことで収入が保証されていたわけではなく、
資格が就職に有利だとしても、その期待が裏切られたからといって財産権が侵害されたとはいえない」
というものでした。

国家資格といっても過信は禁物なのです。
資格は「保証つき」ではないんですよ!